■北海道のアメマス!(1日目)
日にち
天気
気温
ターゲット
10/25
晴れ
18℃

アメマス

場所
潮流
水温
北海道釧路周辺
-
冷たい
釣行記

12:40〜15:00

今回の舞台は、アングラーにとって憧れの大地、北海道。数日前の大雨の影響が心配されたが、現地の天気は晴れ。情報によると濁りもそれほどではないとのこと。2台に分乗した一行10人は、一路空港から釣り場を目指す・・・。
当日の25日は朝7時に羽田空港へ集合。まさかずは4時起きで師匠と車で空港へ向かった。余裕を持って着いたので、待ち合わせ場所にはまだ誰もいない。一人、また一人と参加者が現れ、集合時刻になる頃には参加者全員が揃った。

初日は釧路から移動したとある川。5人ずつに分かれて橋から上流と下流へ釣り進むことになった。当日の天候は晴天、気温も思ったより高く、まさかずが用意してきた服装は過剰装備だった。フリースのプルオーバー、グローブは暑くて使えない。今ある装備(といっても薄手の物はほとんどないのだが)でできる限り軽装にしたつもりでも川へ降りる前からすでに暑い。気候としてはせいぜい関東の山沿いと同じくらいだろう。時刻は12時40分。まさかずはM氏、O本氏、AO木氏、A藤嬢と共に上流側へ入った。
川へ降りると、想像以上に深い“薮”。はじめはずんずん進むM氏についていくのがやっと。しばらく進むと氏による簡単なレクチャーがあった。レクチャーの内容はアメマスが付いているポイントと狙い方。実際にポイントへキャストし、ルアーの通し方などを丁寧に説明してくれた。
説明終了後、第一ラウンドが始まった。
川の様子だが、この川は川幅は3〜4mと狭く、水深は浅いところでは30cm。深いところで1m50cm前後だろうか。水は綺麗で、1mくらいまでは底が見える。川岸から水面までは約1mはありそうだ。うねうねと蛇行し、(説明されたような)アメマスの付きそうなポイントが多数存在するが、川べりに生えた木や川に覆い被さる木々が邪魔をしてキャストは難しい。しかも川の中には落ち葉が上層だけでなく水の中全体に流れていてルアーに絡み付いてくるとのことだ。
M氏の説明と川の状況から判断して、ルアーはテリ−ジャークシルバーメッキをセレクト。ルアーの予備はたくさん持ってきた。もともと厳しい状況での釣りは覚悟の上、気合いを入れて第一投。・・・いきなり対岸の木にひっかかった(笑)。泣きそうな気分だったが、掛かりが浅く無事回収。キャストの練習は普段釣りをしながらしてきたつもりだったが、今使っているリール、ライン(10lb)、ダブルラインシステムに付けたリーダー、大きなルアーで投げるのはこれが始めて(だめじゃん!)。普段と勝手が違うのでかなり戸惑ってしまう。
しばらく釣り進むがアタリなし。ホントに釣れるのだろうか。と疑問を持ちながらキャストするとまたルアーが木に引っ掛かった。しかも今度はかなりしっかり食い込んでいるようで取れる気配無し。ラインも太くラインシステムもしっかりしているのでいくら引っ張ってもラインブレイクする気配無し。しかたなくラインを手にとって力一杯引っ張ると、メインラインの途中からブチっと切れた。切れたラインが川面まで垂れ下がっている。とそこにO本氏が追い付いてきた。
「やっちゃいました」
まさかずが言うと、
「あのラインはまずいなぁ。回収してきますよ」
と言って川の中へ入っていってしまった。垂れ下がるラインを掴み枝を寄せると、ルアーを見事に回収してくれた。今に思えば、このルアーをO本氏が回収してくれなければ今回の釣行結果は違っていたかもしれない。
O本氏にお礼を言い再び釣り進むと、M氏が40cm前後のアメマスをヒットさせていた。とても綺麗な魚体だ。このアメマスを見て俄然やる気が出てきた。「魚はいる!」
再び釣り進むと、先の方から
「来た! でかい!」
という声が聞こえた。AO木氏だ!
見るとロッドがバットから曲っていた。水面をバシャバシャと割って見える魚体は見たこともないサイズだ。しばらくファイトしていたAO木氏だが、このサイズを引き抜くのは難しいと判断し、取込みはM氏に替わる。
「ダメでもいいよな」
サングラス越しのAO木氏の表情はわからなかったが、M氏は綺麗に魚を抜き上げた。
その場にいた全員が、驚きと喜びで声を上げた。写真撮影をするため場所移動をして、抜き上げて地面に置いた時に魚に付いた泥や葉っぱを洗い落とし写真撮影。サイズを計ると60cmを超えていた。
魚をリリースすると、気合いの入った全員が再びキャストを始めた。
アタリの無いまま進んでいると、前方でAO木氏の声が聞こえた。どうやらまた上がったようだ。追い付いた時にはすでに魚はリリースした後だったが、35cm前後のアメマスが出たようだ。
藪こぎに必死でまだ数えられるくらいしかキャストしていないまさかずだったが、この頃になってやっとラインとルアーに慣れてきて、思ったところにルアーをキャスト出来るようになってきた。藪こぎと渓相に圧倒されていたが、冷静にキャストしていけば普段と同じ感覚で釣りができそうだ。
川面から少し頭を覗かせた倒木に挟まれた場所にルアーをキャストし、トゥイッチしながら引いてくると、ルアーの後を追ってくるアメマスの姿が見えた! アメマスは浅いところまでずっとルアーを追ってきたがバイトには至らなかった。「惜しい!」
この時は物凄く悔しかった。しかし、普段と同じように魚がルアーを追ってくるのを見て、普段通りに釣れば間違いなく釣れる事を確信した。
焦らないようにもう一度同じポイントへキャストすると、さっきのより大きなアメマスが同じようにルアーを追ってきた。焦る気持ちを抑えながらスローリトリーブでトゥイッチを入れると、ヒット!
ロッドをグイグイと引っ張るが、それほど引く訳ではない。慎重に手前に寄せた後、暴れていない時に一気に引き抜いた。
「やった〜!」
開始から1時間、嬉しさと、なにより自分が狙った通りに魚をヒットさせられたこと、魚をポイントからおびき出し、ルアーを追ってきてバイトする瞬間まで見られたことが楽しくて仕方がなかった。
早速写真を撮ってもらい計測すると43cmのアメマスだ。リリースする前にM氏に見せたい! と振り返ると、M氏はA藤氏と一緒に後方の川が曲った先にいた。
M氏が来るまで、もう一度ルアーを付けて川に魚を入れておけば? と言われたので、それはナイスアイデア、と思いアメマスにフックを刺したその瞬間! アメマスが暴れ、指に痛みが走った。なんと、もう一方の針が指を貫通しているではないか!
見た瞬間「やばい!」と思ったが、カエシが貫通している。しかしこれならばフックを切れば外せそうだ。と、まさかずはランディングネットに絡まったフックを切って外す感覚で気楽に考えていた。O本氏が急いで魚からフックを外してくれた。簡単に外せると思っていたが、フックが太くて自分のプライヤーでは切ることが出来ない。O本氏が大声でM氏を呼ぶと、M氏が急いで駆け付けてくれた。
M氏は指を見た瞬間「やっちゃったな〜」という顔をしたが、
「ちょっと待ってろよ、一瞬我慢しろ」
と言い終わるのとほぼ同時に、持っていたプライヤーで針を切断すると一気に引き抜いた。あまりに一瞬の出来事だったので、まさかずは心の中で「あ、取れた。よかった」と人ごとのように思ってしまった。
救急用具は皆車の中に置いてきていたので、M氏がティッシュペーパーを当てて、その上から紐で縛り応急て当てをしてくれた。この時まさかずは簡単に考えていたが、指の中を貫通しているのでばい菌が入ると大変なことになる可能性があったようだ。フックには気をつけないと・・・。ここでも改めて自分が素人だということを実感した。
M氏に写真を撮ってもらった後でリリースしたアメマスは、しばらく岸際でジッとしていたが、そのあとゆっくりと川の中へ消えていった。
「おめでとう」
M氏が手を差し伸べてきた。
「やりましたよ!」
ぐっと力強い握手を交わした。きっと普段からこういうところで釣り慣れている人にしてみれば、ただの1尾だと思うが、まさかずにとっては北海道初の魚。しかも前回M氏と釣行した時にはほぼマンツーマンで教わりながらもボウズ・・・。「次回同行出来る機会があったら、絶対魚を上げる!」とずっと思っていたので、この魚はまさかずにとって特別な魚だったのだ。
しかし感動に浸っている暇はない。残された時間はそれほどないはずだ(この釣行記内に出てくる時間は、ほとんど帰ってきてからデジカメの撮影データをもとに構成されています。さすがに釣りをしている時は時間なんて気にしませんので)。
テンションがあがっているので、薮こぎも苦痛では無くなった。とにかく進んでポイントへルアーを投げる。ただそれしか頭の中になかった。
20〜30分ほど進んだ頃だろうか。倒木脇にルアーを通して(トゥイッチして)いた時に、水中で魚がヒラを打つのが見えた。と、ロッドにアタリが。しまった、トゥイッチしててアタリが分からなかった! アワセようとしたが、すでにロッドから生体反応は消えていた。アタリが少ないだけにこのバラシは痛かった。普段の釣行でもよくあるこの「トゥイッチ中のアタリに気付けない」状況。竿先への集中力がまだ足りないのか経験不足なのか、こういったアタリも取れるようにならなければ実戦ではダメだと痛感した。
そこからしばらく進むと、M氏とA藤氏がいつの間にか対岸へ渡っていた。
「そろそろ時間だから引き返そう」
一日目はここでタイムアップ。入渓点を目指して引き返す。
薮の中を突っ切って行く時、何度か川から大きく離れてしまった。川が大きく蛇行しているので、進みやすそうなところを選んで行くといつの間にか川の気配が感じられないほど見当違いの方向へ進んでしまうのだ。各自がホイッスルを持参するようにと言われていたのに納得。こんなところで迷子になったら元の場所へ戻るのは至難の技だ。
日頃の運動不足がたたり、足を上げる度に太ももに痛みが走る。やはりサイズの合わないブーツフットタイプのウェーダーではしんどい。入渓点の橋へ戻った時には、すでに全員集合していた。
下流へ入った師匠に話を聞くと、降りてすぐの所では小型のアメマスが多数上がったようだが、進むにつれ魚の気配は無くなり、あまり釣れなかったようだ。釣れた人も30cm前後の魚ばかりだったとのこと。
着替えを終えて釧路駅近くのホテルへ着いたのは午後6時半を回っていた。7時半にロビー集合で食事に行くことになり、一度部屋へ入る。
夕食は、炉端焼きの元祖と言われる「炉ばた」という店で食べた。この店は囲炉裏を囲んだ全席カウンター(?)席となっており、暗く落とされた照明と昔ながらの木造の店内は雰囲気抜群だった。しかもでてくる刺身、焼き物すべてがとてもおいしく、贅沢な時間が過ごせた(それなりの金額はしたが)。
ホテルに戻った後はM氏の部屋に数人が集まり、再び飲み始めた。釣りやいろいろな話に花が咲き、夜が更けて行く・・・。翌日早いこともあって、11時半頃お開きになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


北海道での初アメマス43cm。
とても綺麗な魚体でした

 

 


ここから出ました

 

 

釣行結果


アメマス・・・1尾(43cm)

魚の値段


今回の釣行で釣れた魚はすべてリリース

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